日本の将来についてGDPと日経平均から考える

今日は日本の将来について考えてみたいと思います。
少子高齢化だとか、シンギュラリティで仕事はAIに奪われるとか、将来を不安視する材料は多いかなと思いますが、自分はかなり楽観的なのであまり将来のことは気にせず生きてました。ただ今回のCOVID19の流行によって環境の変化を肌で感じるようになったので少し日本の現在の経済状況について考えてみたいと思います。なお、これから紹介するデータは国が発表しているデータをもとに算出していますが、細かい数字で表記するのは手間がかかるので大体の概算で出します。あらかじめご了承いただけたらと思います。また、経済リテラシーを正確に身につけていない個人の意見ですので参考程度にみていただけたら幸いです。

GDPから見る日本経済

ここ10年間の日本の経済状況について経済状況を表す上でGDPや日経平均株価などがあるかと思います。
GDPは国内の生産活動による商品・サービスの産出額から原材料などの中間投入額を控除した付加価値の総額を示したものです。GDPには実質GDPと名目GDPがあります。名目GDPとは、GDPをその時の市場価格で評価したものを指し、実質GDPは名目GDPから物価の変動による影響を差し引いたものを指します。つまり、名目GDPはインフレやデフレで物価の価格が変動するとその影響を受けて変動するため、当然インフレの時は名目GDPは上がります。このように物価の影響を受ける名目GDPより、物価の変動を差し引いた実質GDPの方が実際の景気をみる上で参考になるでしょう。
日本のここ10年の実質GDPの推移は下記の通りになります。


こうやって見ると日本のGDPは順調に上がっているように見えます。
一方で世界の国と比べるとどうでしょう。

こちらのデータは名目GDPの比較で恐縮ですが(実質GDPは入手できず。。)、各国のGDP推移を見たデータです。これを見ると日本はアメリカや中国と比べてGDPが成長していないことが考えられます。また、将来予測などをみるとインドがこれから大きくGDPを成長させていくことが考えられています。

続いてGDPデフレーターの推移を見てみましょう。GDPデフレーターは物価動向を把握するための指数の一つです。名目GDPを実質GDPで割ることによって算出され、この値が上昇すればインフレ圧力が高く、逆に下落すればデフレ圧力が強いことを示します。なお、GDPデフレーターは、国内生産品だけを対象としており、輸入品価格は反映されていません。この値が1より大きければインフレ、1未満ならデフレと考えてください。


こうやって見ると日本は2014年以降インフレ傾向にあるといえます。通常、インフレになると物価が上がり相対的に法定通貨などの価値は下がるため、購買行動や企業の収益、賃金が増加すると考えられます。緩やかに継続して物価上昇と賃金増加の正のスパイラルがまわると景気が良くなります。賃金が増えることで税収や保険料が増加し社会保険の改善も期待できます。
つまり一見このGDPデフレーターを見ると景気が良くなっているように見えますがここ10年で消費税の増税があったり、輸入品を含んでいないことを考えると本質的なインフレは起こっていないという見方が一般的なようです。
実際に日本人の平均所得は平成20年で430万円、平成30年で441万円とそこまで大きな伸びは示しておらず貧富の差が広がっているだけかと思われます。

一方で、企業の内部留保やタンス預金は大きく増加しています。先が読めず高齢者が多い日本でタンス預金が増加しているのは想像しやすいかと思います。ただ内部留保ってなんでしょう?よく内部留保を社員に還元すれば賃金が上がるじゃないかといった批判を聞きます。しかし、この内部留保はキャッシュとは異なり、株主のお金が元となっているため企業は自由に使えないお金になります。つまり内部保留が大きいからといって自由に社員の賃金を上げることはできないのです。

この点から、日本は世界と比べて近年は大きく経済成長に遅れをとっており、賃金を満足に上げることができず、今後も国民は保守的な生活を送っていくことが考えられます。

日経平均から見る日本経済

続いて日経平均株価の推移を見てみましょう。



上の図は2009年から本日に至る日経225の価格推移です。日経225は東証1部上場企業の銘柄のうち、代表的な225社を元に計算されており、日本の株式市場を把握する代表的な指標です。直近ではコロナの影響を受けて大きく下落している日経平均ですが、2009年からしばらくの間は株価が順調に上がって来ていることがわかるかと思います。
株価が大きく上昇しているのは日本企業が安定して成長しているからでしょうか?私はそれは違うかと思います。

日本の景気が非常に良かった1980年代後半は世界で見ても日本企業は世界有数の優良企業が数多く存在しました。一方で現在はトヨタ自動車ぐらいしか世界の時価総額ランキングに通用する会社は存在しません。平成元年における世界時価総額ランキング上位50位のうち、日本企業はなんと32社もランクインしていました。NTTや各社銀行、製造業などが入っています。一方で平成31年の世界時価総額ランキングを見るとトヨタ自動車のみがかろうじて43位にランクインしており、あとはアメリカや中国などの企業が大半を占めています。

また、時価総額に株価はもろに影響しますが、その株を買っている大株主は誰でしょうか?それは日銀や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)です。特に近年の日銀のETF買いは激しく、上位10社以内の株主を示す「大株主」基準では、昨年時点で上場企業の49.7%を日銀が大株主になっています。
日銀のこれまでのETF購入額推移は以下のようになっています。
2010年 284億円
2011年 8,003億円
2012年 6,397億円
2013年 1兆953億円
2014年 1兆2845億円
2015年 3兆694億円
2016年 3兆9368億円
2017年 5兆6069億円
2018年 6兆2100億円
2019年 4兆3000億円

また、今回のコロナの影響で今年の日銀のETF購入はとてもハイペースです。
自分が確認した金額だと、1月4,212億、2月5,624億、3月1兆5,232億、4月(本日現在)7,212億となっており、合計すると3兆2,280億円となります。ペースでいうと既に2018年の購入額を大きく超えています。今年の日銀のETF購入目標額は12兆円を掲げています。
つまり現在の日本の株価は大きく日銀が嵩増ししている状況です。
現在のところ日銀は購入したETFの売却をまだしていませんが、いずれは売却が必要になるので自分としては将来に向けた爆弾として残っているという認識です。今は外国の投資家が高値で売るために日銀が日経株価を支えているという皮肉な現状ですし、一時、日経平均が17,000円を割り込んだ際は含み損が3兆円を越えました。

話が色々と長くなってしまいましたが、以上をまとめると日本の将来はやはり明るくないというのが実情かと思います。

現在内資系の企業に勤めている人も、外資系に勤めている人も、日本で働いている上はどちらも安泰ではないと言えるでしょう。

この状況を生き抜いていくためには脱コモディティ化、グローバル化していく必要があるかと思います。

自分は未来がどうなるか分かりませんし、正解がなんなのかも分かりません。
別に変に将来を不安がる必要もないかと思います。

ただ、皮肉にも今回のコロナ流行は自分たちに一度考える時間を与えてくれる機会になっています。

貧富の差はもっと拡大していくんだろうなと感じてしまいます。

自分の大切な人を守るためにはどうするべきか、この機会に考え、行動をしたいなと思いました。

 

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